してくれる。見ると、いきなり
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キジマツトムハ、キミヲシリマセン、
エイエンニ、キミヲキミダト、シラナイ
ソシテ、カレハ、ジンセイヲシリ
カミトナツテ、ショウテンスル、
キミニ、シュクフクアレ、
ココロカラ、アリガトウ
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G
[#ここで字下げ終わり]
「そのGと言うのが、Mさんと言う人じやない?」古賀さんがポツンと言います。
言われるまでも無く、それはMさんの字でした。Gと言うはMさんの名を音で讀んだ頭文字です。カタカナの文句の書き方にも特色があります。Mさんには時々、親しい人々に、こんなふうな文句を書いて、速達でくれたり、又は電報でくれたりする癖が有りました。僕のうちで何かが音を立ててパラリとめくれて、そして、氣が遠くなるような氣がしたのです。あの晩の一切のことが――その時のこまかい部分部分が全部、あの女の肌の手ざわりまでが僕の上によみがえつて來たのです。すると、僕は不意に、その部屋の空氣の中に、あの時のあの女の肌の匂いをハッキリとかぎつけたような氣がしました。
「タミさんは、その紙を、とても大事にしているのよ。何も言わないので、細かい事は私にもわからない。ただ妙な事が書いてあると思つてね、いいえ、ズッと先に私は見さされたの。そん時は何の事やらわからなかつたけど、あんたの話を立川さんに聞いてから――いえ、その後でも、まさか、これとそれとを結びつけて考えはしなかつたけど、こないだ、又此處へ見舞いに來て、それを見てね、キジマとあつたので、ハッとしたのよ。……タミさんは戰爭中、銀座へんでバアかなんかの女給さんしていたそうだね、Mさんとも何か懇意だつたんじやない? そいでまあ、どういう氣持からか、わからんけれど、Mさんに頼まれて、あんたとそういう事があつた。そいで、その後で、Mさんが、そんな物を書いてよこした。……ウッフフ、私の想像さ。大したもんだろう? まるで小説家か探偵みたいだけどさ、しかしそう思えば、思えない事は無いんじやない?」
僕は古賀さんの言うことなどロクに耳に入れていませんでした。
「――だけど、病氣だと言うじやありませんか?」
「うん、病氣だ」
「……だのに、どこへ行つたんです?」
「すぐそこよ。……言つて見る?」
二人は外へ出る。古賀さんは先きに立つて公園の方へスタスタ歩いて行くので、僕は公園を突つ切
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