あろう大衆も相当多いだろうと考えられます。そしてそのことは、わが日本大衆を、明瞭な理由なしに、東西両陣営のどちらかへ味方したり敵対させたりする動機となり、それによって必要も必然もなしに日本大衆を二つに分裂させることになります。すくなくとも無益に混乱させることになる。そういうことをあなたはなさっているのです。
しかも、取りあつかわれている問題は、小さい問題ではない。朝鮮問題は、私どもにとって海のむこうの国の内乱として見すごしていられる事件ではすでにないのです。それはじつは、わが日本国内にも内在している問題であって、それが朝鮮では気の毒なことに、いろいろの理由のために戦争にまで発展してしまった。しかし戦争だけは一日も早くやめにしてほしい。したがってまた、日本における同じ問題を、どんなことがあっても戦争のようなものに発展させないようにしなければならない。そういう努力をわれわれはしなければならぬ。だから慎重にこの問題をあつかわなければならぬと思うのです。
東西両陣営の、いずれの側に属するチンドン屋のチンドン商売の材料にしてもらいたくはないのはもちろん、あまりに主観的になったために白痴さえも
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