のか、話が?
仙太 お妙、お前もう戻りな、暑いで、また、身体に障るとよくねえ。
お妙 あい。……お咲、帰るで。これから源次にお茶だて。
仙太 源次郎に、桑の合いすき[#「合いすき」に傍点]は明日俺達総がかりでやっからと言うときな。
お妙 あいよ。んじゃ皆さん。(と甲乙に会釈をして、お咲とともに左手へ去る)
仙太 (甲乙に)んでは、報恩講で話ば持ち出したら、どでがんすか?
甲 報恩講ばかね? 名目《みょうもく》ばかえるかね?
仙太 ああにさ、名目は何でもええて。大事なことあ、そいで作人が寄合って、相談ができればええて。
乙 講中をそっちのけにして、物騒な話はできめえ。第一、仙太さ、お講となるとお前さま嫌って出なかったじゃねえかね?
仙太 ああに報恩講は報恩講で、やるだけのことあやって結構でがすて。いぐらお講だというても、常《じょう》年中に念仏や唱妙ばかりでもあんめえ、講の後で茶を飲めば、茶飲み話というのも出るでがしょう。話や相談はそのときで結構じゃ。方丈さんの説教で耳の掃除が出来てっから、話も一倍よく耳に入るかもしれねえて。ハハハ。そうなりゃ、嫌いなんどと、飛んでもねえ、俺も講に入るだよ
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