の方でも何百人という巡羅や刑事ば繰出したそうな!
男一 こ、こ、こりゃいかん! (本舞台へ向って走り出す)
男二 (追いかけて)ど、どこへ行くだい、神田さん?
男一 どこい行くといって、そ、そ、そそ!
男二 自分一人逃げようたって、そいつは無理だぞ! 第一、わしら、村長と助役さん早く捜し出さねえ日にゃ、どもならんがい。アワを食うでねえよ神田さん。
男一 そりだと言うて! そりだと言うて! どうしべえ、わしら? 川股さんよ、どうしべえ?
男二 あにをガタガタ顫えるかね、神田さん?
男一 あんただとて顫えているぞ、川股さん! (出しぬけにかなり離れたところに在る寺で突き出す早鐘が響き出す。ワッといって飛び上る二人)
男二 そりゃっ! (駆け出しかける。それに後からしがみつく男一。男二振りもぎって走りかける)
男一 ひ、一人でおいとく気か、川股さん! いっしょに、いっしょに連れてってくんなてばよ! (すがりつく。一、二度こけそうになったりして二人左手の道へ走って消える――早鐘)
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(しゃがんで水田を掻いていた百姓の一人が、上体を起す。稲から胸の上だけを見せた姿はすでに青
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