カゃならんとか言いだしてね、そこへ二番目の伜に赤紙が来てな、すっかりどうもカーッとなっちまって。実は例の柳沢金吾君の問題なんぞも、どうもだんだん折合いがつけにくくなって、わしも間に入って困っているんだ。
壮六 実はそのことでやす林さん。わしは轟さんに今逢ってきやして、いや轟さんも、実はこれ以上間に入るわけにもいかねえてなことで、それに、落窪の水田が大方轟さんの持田であるために、あの方の立場もなかなか複雑なようでやしてね。金吾という奴が、ご存じの悪気はねえ奴でがすけど、何しろ一徹でがして。とにかく、こんなことでやっさもっさやってると、今にどんなことが起きるかわかりやせん。この御時世にそれじゃ申し訳がねえので、金吾には俺から、よくそう言って、ちっとは折合いをつけさせようと、そう思いやしてね。実は金吾があすこの山を開拓するについて反対してると言うのが、あの別荘から山林、名儀は金吾のものにずっとなっていやすけどね、本人はやっぱし黒田様から預っている料見でいやすんで。
林 なんせ実行組合の方では、今日明日にでも組合の決議をして、明日が日からでも開墾の鍬入れをしようと息まいているだから、下手をする
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