トら。さあ金太、うまいぞ、あんしろ、ああんしろ。
金太 ウマウマ……(口にもっていかれた盃からピチャピチャいわして酒を飲む)
壮六 わあ、ええ呑みっぷりだあ! さすがだ、はは、はっは!
喜助 よしよし、ははは!
壮六 とんかく立派な家が建った。なあお豊さん、喜助なんつうものは、バクチの腕にかけちゃ、南佐久一番の下手ッかすだが、大工の腕となると長野県第一だい。
(お豊、金吾、あっははは)
喜助 何を! バクチの腕が落ちたのは、もう十年の余もぶたねえからだ。もとはと言えば、海尻の喜助つうもんは、おめえ、丁とはりゃ丁、半とはりゃ半、
壮六 そいで、年がら年中とられてばかりいただから世話あねえ、なあ、お豊さん。
お豊 ホントによ、ははは。
喜助 何がホントによ、だ。俺がバクチを打たなくなったのも、おめえだち女房子が可愛いいからのこんだぞ、あははなんてバチが当るぞ。
壮六 知らねいと思って威張ってやがら。お豊さんてえおかみさんの大きなお尻にとって敷かれの、バクチ場なんぞに出入りしてると、夜になるとお豊さんにツネられるから、それがおっかなくてバクチよしたんだ、てへへ。
喜助 なんてえまあ、この壮六
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