います。現在のジャナリストたちは「腹芸」を演じすぎます。マキァヴェリズムが多過ぎると思うのです。実は共産主義ないし共産党の基本線にそって編集されている雑誌が、表向きはそうでないようなフリをして見せたり、「共産革命政府」と言えばハッキリするところを「人民民主政府」と言ったふうのまぎらわしい言葉を使ったりする理由が、「腹芸」やマキァヴェリズム以外のものとしては、私にはわからないのです。正直に言ってくれる方が、自他ともに一番便利だし、そうしてくれても何の故障も起きないと思うのですけど。とにかく、ジャナリストが現在のようだと、私などの頭はますます混乱して悪くなるばかりのようです。

5 大衆作家について――ある文芸雑誌の編集者へ

 Eさん――
 あなたは、大仏次郎の小説をお読みになることがありますか? また、長谷川伸の最近の小説を読まれますか? 吉井勇の小説は? 久生十蘭の小説は? 獅子文六の小説は?
 もし読んでいられたら、それらについてどう思われますか?
 それから、あなたの雑誌にあなたがいつものせていられる「純文芸」作家たちの小説と、これらの「大衆」作家たちの作品とを較べて考えられたこ
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