におもしろく無いだろうと思うので、大ミエを切ったり否定遊戯をするのは、さしひかえているのです。私が共産党やその他のあらゆる党に入らないのも、私の政治ぎらいだけで無く、以上のような私の態度の中の一つですよ。もしそうで無かったら、私は共産党にでも自由党にでもトットと入っていたでしょうね。なぜなら、私はこれで、私の知っている共産党員のたいがいの者より共産主義「的」に立派ですし、また、たいがいの自由党員よりも自由主義「的」にすぐれていますからね。私の言うことがわかりますか?
A わかります。そして同感するところが多々あります。しかし、それだけでは、あなたの性格から来たあなた一個の特殊な立場の説明にはなっていても、あなたが先に言われた――芸術家はあらゆるイデオローグになれないと言う御意見の説明としてはまだ充分では無いと思いますがねえ。
B シツコイなあ。これ以上、どう言えば、わかってもらえるかなあ。ええと……あなたは、マルクスが『資本論』を書き上げた後で、友人に向って笑いながら「おれはマルクス主義者ではないよ」と言ったエピソードはご存知でしょうね?
A 知っています。
B あの話をあなたはどんな
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