品は評判が良いらしい。本もたいへん売れているという。前に書き抜いた宮本顕治の文章の中の他の部分にも、それに触れて「それは、日本大衆の中の民主々義的な進歩的な層が彼女を支持している証拠である」といった意味のことが書いてある。そうかも知れないと思う。しかし、すると、私の感受力がヘンなふうになってしまったか、又は、根性曲りになったためかとも思う。どちらにしてもフに落ちないので、私は私なりの調査をしてみた。いろんな人々に会って宮本百合子についての意見を虚心に聞いてみるという調査だ。いろいろの階層の、かなり多数の人々についてやってみた。もっとも自分の調査は、充分に科学的なものでも広汎なものでも無いから、これでもって全般を断定することはできないし、そうする気も無い。調査の結果は次の通り。
ホントの勤労者であってイデオロギイ面でも文化的教養の面でもまだ片寄った傾向を持たず、つまり白紙的な人々のほとんど全部が、宮本百合子の小説など読もうともせず、読んでも、ほとんどなんの関心も興味も示さない。それから、インテリゲンチャないしはインテリ化した勤労者の中で、イデオロギイ的にかなり踏みこんだ人々(その中には
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