氏@y danse,――(ロレツのまわらない口調で歌いながら、スカートをつまみ上げてグルグルとワルツのステップ。あげく、スカートを踏みつけて、ヨロヨロと倒れる)
ヴィン シィヌ――(それを助け起こそうとする)そんなにお前――そんなに酔うほど飲むなんて――
シィヌ 酔ってなんか居ませんよう! 薬なんですからね。あたいには、これは薬なんだから――ひっ!(シャックリをしいしい、やっと助け起こされる)
ヴィン 僕がお前のことを、どれだけ何しているか、それを考えてくれたら、そんな――シィヌ、僕はお前と結婚しようと思っているんだ。だのにまたそんな――
シィヌ 結婚? へへ、結婚なら、してるじゃないのよ! なあによ? んだからさ、あんたあ、あたいを食べさせてくれて、その代りずうっとタダで私を抱いて寝たじゃないか? 何が不足があるのさ? そうでしょ?
ヴィン 僕の言っているのは、正式に式をあげて――
シィヌ 式? ふん、式かあ。式なら、良いとこの、そこらの紳士がたの――(と酔眼で、先程モーヴやワイセンブルーフの居た辺をキョロキョロとすかして見る。そこには、テオが先程からいたましさに耐えない顔をして立っ
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