スのか、すると? どうして俺はこんな所に立っているんだ? いや、いや、今は、夜だ。俺はこれから寝るんだ。そうだ、俺は気が狂っているんじゃない! 俺は正気だ、チャンとしている! 俺は正しい! なあに、俺の精神は、カンカラン、カン、カラン、え、なに? 俺の精神は、俺は――
ヴィン ……(カミソリをランプを持った左手に持ち添え、ポケットから出したクレヨンで、すぐそばの正面の壁に、ブルブルふるえる手で急いで大きく書く。「おれは聖なる魂なり。おれの精神は、健全なり」……。その自分の書いた字を見ている。遠くから潮が寄せるように再び起るハミング。鐘の音はやんでいる)
ヴィンセントの声 さあ、もう寝ないと! 明日はまた早く起きて描かなきゃならない。よく寝ておかないと、また頭が痛んで、うまく描けないぞ。向日葵を仕上げるんだ。明日は向日葵を仕上げるんだ。早く仕上げてテオに送ってやらなくちゃ。あれを見たらテオは、きっと喜んでくれる! テオ、テオ、テオ、テオは向日葵を見れば、テオは立派な兄を持ったと思って、テオはよろこんで、テオは今まで仕送りをした甲斐があったと思って、テオは、テオ、テオ、テオ、向日葵、向日葵
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