Sーガンに頼むために、つい、そう言ったのだ。それをこの悪魔は、こんなふうに言って、俺に毒気を吹き込むんだ!、テオと俺との仲を裂こうとしてるんだ。そうだ、こ奴はマムシだ! ……しかし、もしかすると、テオは、もしかすると俺のことをそう思っているのか? 重荷だと思っているのか? 頭の少し変な兄が、下手の横好きで絵を描いてる、よせばいいのに、よせばいいのに、でもソッとして描かして置かないと、いっそう厄介なことになりかねないから、気休めを言って仕送りをして描かして置く。そう思っているのか? そう、ちっとでも思っているとなると、俺は俺は俺は――
ヴィン (暗い中に立ったままで)俺は、どうしたらいいんだ?
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……ゴーガンがノッソリ立って、ゆっくり歩いて、マッチをすり最初天井からさがっているガス燈に、次に隅の小テーブルの上にのっている石油ランプに火をともす。落ちついているようでも、さすがにマッチを持った手が少しふるえている。――室内が明るくなる、石のように突っ立ったままヴィンセントがまだ握っている割れた瓶の首の、割れ目のガラスが宝石のようにキラキラ光る。
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