ゥも知れないのに、君は笑うんだ! まるで君は悪魔だ。
ゴー アッハハ、俺が悪魔なら、君はダニだよ。だってそう言う君自身はどうだい? 弟のテオドールを君はギセイにしてないのか? もう五年もテオ君は自分の月給の中から毎月百五十フランずつ君に送って来ているが、そのためにテオ君は結婚しようにも、思うように行かないで、行きなやんでいるそうじゃないか?
ヴィン そ、そ、それを! そ、そ――(一度に真青になって立ち上っている)き、君は――テオは、テオとは、そう言う約束なんだ! 俺の描き上げた絵はみんなテオに提供する、だからそれはテオの財産であって、それが売れるようになればテオがもうけて――だから、今兄さんに金を出してあげるのは、言わば共同出資の前払いだから、兄さんは安心して、ひけめを感じないで絵を描くように言って――(昂奮と酔いのために絶句してしまう)
ゴー そりゃ、君に気づまりな思いをさせないために、そう言うのさ。人の善い男だからね、あれは。しかし、実はどいだけ君のことを重荷に思っているか知れんよ。パリで僕に何度も愚痴をこぼしたことがある。時々兄のことでは耐えきれぬことがありますと言ってね。
ヴィ
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