に ながれよう
植 木 屋
あかるい 日だ
窓のそとをみよ たかいところで
植木屋が ひねもすはたらく
あつい 日だ
用もないのに
わたしのこころで
朝から 刈りつづけてゐるのは いつたいたれだ
ふるさとの 山
ふるさとの山のなかに うづくまつたとき
さやかにも 私の悔いは もえました
あまりにうつくしい それの ほのほに
しばし わたしは
こしかたの あやまちを 讃むるようなきもちになつた
しづかな 画家
だれでも みてゐるな、
わたしは ひとりぼつちで描くのだ、
これは ひろい空 しづかな空、
わたしのハイ・ロマンスを この空へ 描いてやらう
うつくしいもの
わたしみづからのなかでもいい
わたしの外の せかいでも いい
どこにか 「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であつても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在る[*「在る」に傍点]といふことが 分りさへすれば、
ああ ひさしくも これを追ふにつかれたこころ
一群の ぶよ[*「ぶよ」に傍点]
いち群のぶよ[*「ぶよ」に傍点]が 舞ふ 秋の落日
(ああ わたしも いけな
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