春
春は かるく たたずむ
さくらの みだれさく しづけさの あたりに
十四の少女の
ちさい おくれ毛の あたりに
秋よりは ひくい はなやかな そら
ああ けふにして 春のかなしさを あざやかにみる
柳も かるく
やなぎも かるく
春も かるく
赤い 山車《だし》には 赤い児がついて
青い 山車には 青い児がついて
柳もかるく
はるもかるく
けふの まつりは 花のようだ
底本:筑摩書房刊 ちくま文庫「八木重吉全詩集1」
1988(昭和63)年8月30日第1刷発行
1997(平成9)年6月25日第4刷発行
親本:筑摩書房刊 「八木重吉全集」
1982(昭和57)年9月
入力:j.utiyama
校正:富田倫生
1998年5月1日公開
1999年8月10日修正
青空文庫作成ファイル:
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