感じ、それより増しておどろいたのはその入場料がたしか五円か七円だったと思う。当時の五円は今日の三千円以上ではなかろうかしら。
私はこの頃、天然色映画より進み、立体映画いや発香映画が発明されようと云うことであるが、なにか昔なつかしいサイレント映画がむしょうに見たくってならぬ。フィルムは大事にしておけば保存されるものである。もしもあるなら、サイレント名画をふたたび見る機会を得たいものだ。なにはともあれ少年の頃にあこがれに胸をときめかした「プロテア」の主演女優の名を夢声さんに聞かねばすまないような気がするではありませんか。
底本:「猿々合戦」要書房
1953(昭和28)年9月15日発行
※「イントレランス」の監督はセシル・B・デミルではなくD・W・グリフィスです。
入力:鈴木厚司
校正:伊藤時也
2010年1月26日作成
青空文庫作成ファイル:
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