うなお人形のようで、涙の人生のような気がしてならなかった。明るい夜の街、SASEBOも華やかに火花と輝いていますが、うごめいている人達は、なにか宿命のようなすてばちで、ただ暗い夜空をながめているようでならない。SASEBOは、朝鮮戦線の上り下りがまるで脈搏のようにはっきりひびいてくるのはなんとなく心細い様子である。新しく生きろよ、佐世保の港。歴史にのこる良港よ、もっと遠大な理想に生きてもらいたい。
底本:「猿々合戦」要書房
1953(昭和28)年9月15日発行
入力:鈴木厚司
校正:伊藤時也
2010年1月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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