ニの皆|獨樂《こま》の如く旋轉するを覺え、身邊忽ち常闇《とこやみ》となりて、頭の内には只だ奇《く》しく妙《たへ》なる音樂の響きを聞きつ。
忽ち温なる掌の我額を摩するを覺えて、再び目を開きしに、燈《ともしび》は明かに小き卓の上を照し、われは我枕邊の椅子に坐し、手を我頭に加へたるものゝロオザ[#「ロオザ」に傍線]なるを認め得たり。又一人の我|臥床《ふしど》の下に蹲《うづく》まりて、もろ手もて顏を掩へるあり。ロオザ[#「ロオザ」に傍線]の我に一匙の藥水を薦《すゝ》めつゝ熱は去れりと云ふ時、蹲れる人は徐《しづ》かに起ちて室を出でんとす。われ。ララ[#「ララ」に傍線]よ、暫し待ち給へ。われは夢におん身の死せしを見き。ロオザ[#「ロオザ」に傍線]。そは熱のなしゝ夢なるべし。われ。否、我夢は夢にして夢に非ず。若しこれをしも夢といはゞ、人世はやがて夢なるべし。マリア[#「マリア」に傍線]よ。われはおん身のララ[#「ララ」に傍線]なるを知る。昔はおん身とペスツム[#「ペスツム」に二重傍線]に相見《あひみ》、カプリ[#「カプリ」に二重傍線]に相見き。今この短き生涯にありて、幸にまた相見ながら、爭《いか》
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