ェち》に跟《したが》ひ行きぬ。
やうやくにして歸り給ひしよと迎ふるは、久しく面を見ざりしフランチエスカ[#「フランチエスカ」に傍線]の君なりき。公子。現《げ》にやうやくにして歸りぬ。されど二人の賓客を伴へり、夫人は一聲アントニオ[#「アントニオ」に傍線]と云ひしが、忽《たちまち》又調子を更《か》へてアントニオ[#「アントニオ」に傍線]君《ぎみ》と云ひつゝ、その嚴《おごそ》かに落つきたる目を擧げて、夫と我とを見くらべたり。われは身を僂《かゞ》めてその手に接吻せんとせしに、夫人は我を顧みず、手をジエンナロ[#「ジエンナロ」に傍線]にさし伸べて、晩餐の友を得たる喜を述べ、夫に向ひて、ヱズヰオ[#「ヱズヰオ」に二重傍線]の爆發はいかなりし、熔巖はいづ方へ流れんとするなど問ひぬ。公子は略《ほ》ぼ見しところを語りて、我等の邂逅の事に及び、今は客として伴ひたれば昔の事を責め給ふなと云へり。ジエンナロ[#「ジエンナロ」に傍線]。然《さ》なり。此人いかなる罪を犯しゝか知らず。されど天才には何事をも許さるべきならずや。夫人は纔《わづか》に面を和《やはら》げて我に會釋しつゝジエンナロ[#「ジエンナロ」に傍
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