エわら》ひて、君はいづれの國をも同じやうに視給ふか、劵面にも北方より來しことを記せり、無論|魯西亞《ロシア》領なりといふ。
フエデリゴ[#「フエデリゴ」に傍線]、※[#「王+連」、第3水準1−88−24]馬《デンマルク》、この數語はわが懷しき記念を喚び起したり。※[#「王+連」、第3水準1−88−24]馬の畫工フエデリゴ[#「フエデリゴ」に傍線]とは、むかし我母の家に宿り居たる人なり、我を窟墓《カタコムバ》に伴ひし人なり。我がために畫かき、我に銀※[#「金+表」、76−下段−22]《ぎんどけい》を貽《おく》りし人なり。
關守る兵卒は手形に疑はしき廉《かど》なしと言渡しつ。この宣告の早かりしにはフエデリゴ[#「フエデリゴ」に傍線]の私《ひそ》かに贈りし「パオロ」一枚の效驗もありしなるべし。塔を下るとき、われフエデリゴ[#「フエデリゴ」に傍線]に名謁《なの》りしに、この人は想ふにたがはぬ舊相識にて、さては君は可哀《かはゆ》き小アントニオ[#「アントニオ」に傍線]なりしかと云ひて我手を握りたり。車に上るとき、人に請ひて席を換へ、われとフエデリゴ[#「フエデリゴ」に傍線]とは膝を交へて坐し
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