出合うわけでしょう。ところが、ジダスカリアの連中なんぞは、皆大抵続けて来るから、それが殆ど一分の一になる」
「瀬戸も来ていますかしらん」
「いたようでしたよ」
「これ程立派な劇場ですから、foyer《フォアイエエ》とでも云ったような散歩|場《ば》も出来ているでしょうね」
「出来ていないのですよ。先《ま》ずこの廊下あたりがフォアイエエになっている。広い場所があっちにあるが、食堂になっているのです。日本人は歩いたり話したりするよりは、飲食をする方を好くから、食堂を広く取るようになるのでしょう」
 純一の左の方にいた令嬢二人が、手を繋《つな》ぎ合って、頻《しき》りに話しながら通って行った。その外|種々《いろいろ》な人の通る中で、大村がおりおりあれは誰《たれ》だと教えてくれるのである。
 それから純一は、大村と話しながら、食堂の入口まで歩いて行って、おもちゃ店《みせ》のあるあたりに暫《しばら》く立ち留まって、食堂に出入《でいり》する人を眺めていると、ベルが鳴った。
 純一が大村に別れて、階段を降りて、自分の席へ行《ゆ》くとき、腰掛の列の間の狭い道で人に押されていると、又parfum《パルフュウ
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