音的に書いたのを誤としない、それを認めてやる。こんな時の教員の參考には、今云つたやうな發音的の書き方の調査が出來て居つたならば、それを使用することが出來るだらう。發音的に書いたのを、それを誤には勘定しない、斯うして行きます。さうすると云ふと一向差支ない。是れが本當の許容である。是れなれば許容と云ふ詞は正當に用ゐられて居るのであります。そこで目に觸れるものは悉く本當の假名遣になつて來る。斯の如くにしたならば、段々小學校から中學校に行くに從つて假名遣を覺えるだらうと思ひます。大略斯う云ふ意見であります。
[#地から1字上げ](明治四十一年六月)
底本:「筑摩全集類聚 森鴎外全集 第7巻」筑摩書房
1971(昭和46)年8月5日第1版発行
入力:山田豊
校正:高橋真也
1999年7月23日公開
2006年4月26日修正
青空文庫作成ファイル:
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