絶句である。「貧富人間何互嗤。不知畢竟属児嬉。春風一促紙鳶去。落地凌霄彼一時。」中間に「自笑」と題する一絶一律がある。並に皆貧に安んじ分を守つて、流俗の外《ほか》に超出すること、歳晩の詩と相類してゐる。わたくしは四十八歳の蘭軒の襟懐を示さむがために、此に両篇を採録する。七絶。「詩句未嘗得好音。※[#「士/冖/石/木」、第4水準2−15−30]嚢常是絶微金。村醪独酌醺然後。嶽々亢顔論古今。」七律。「生来未歩是非関。身在世途如在山。心淡時随茶讌後。量微猶混酒徒間。緯紗冬夜談経坐。杜曲春風買笑還。誇道我元無特操。優游已到※[#「髟/兵」、第3水準1−94−27]毛斑。」
菅氏では茶山が此年七十七歳になつた。頼山陽が母|梅※[#「風にょう+思」、第4水準2−92−36]《ばいし》を奉じて来り宿したのが十月十五日で、中の亥の日に当つてゐた。「※[#「米+滋のつくり」、第4水準2−84−1]※[#「米+羔」、第3水準1−89−86]祭亥市童喧。只祝郷隣産育繁。恰有潘郎陪母至。問来独樹老夫村。」茶山が山陽の父叔完疆柔《ふしゆくくわんきやうじう》の三人を品題したのも此年である。「兄弟三人並風流。二随
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