し》駅。中屋弥二郎兵衛の家に休す。是より備前なり。二里片上駅。京屋庄右衛門の家に宿し、夜兼松弥次助と海浜|蛭子祠《ひるこのし》に納涼す。此地山廻て海入る。而《しかして》山みな草卉にして木なし。形円にして複重す。山際をすぎて洋に出れば三里ありといふ。真の入り海なり。都《すべ》てこれ仮山水のごとし。延袤《えんぼう》二里許あり。土人小舟にて竜鬚菜《りゆうしゆさい》をとるもの多し。又海船の来り泊するあり。忽舟に乗じて来るものあり。歌謡東都様なり。之をみれば山村九右衛門樋口小兵衛なり。因て四人同舟して山腹の日国寺に詣る。寺北斗を祭て※[#「樗のつくり」、第3水準1−93−68]《う》す。燈火昼のごとし。村人群来す。雑喧|不堪《たへず》また舟にのぼり逍遙漕してかへる。時正に二更後なり。此日苦熱不可忍。この納涼に因て除掃す。行程五里許。」
詩。「宿片上駅買舟納涼。藻※[#「くさかんむり/俎」、7巻−77−下−2]魚羮侑杜※[#「酉+倍のつくり」、第4水準2−90−38]。買舟暫遶水村回。岡頭燈火人如市。道是星祠祈雨来。」
第二十六日。「十五日卯時発す。長舟《をさふね》村を経吉井川を渡り四里藤井駅
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