のであるから疾に全国的(人の栽植したものは別として)に拡がらねばならん理窟だのに
アヲギリは普通に庭木となつてゐる事は誰れもの見てゐる通りであるが、此樹の皮は繊維質で舟の綱に造る事が出来、水には頗る強いと謂はれる、又其種子は炒りて食用になる
彼の鳳凰の止つたと謂はれるキリは紫花が咲き材が下駄になる普通のキリではなくて、此アヲギリの梧桐である、能く邦人の描いた画には普通のキリに鳳凰が[#「鳳凰が」は底本では「凰鳳が」]伴つてゐれども其れは無論誤りであるから画かきサンは能く心得てゐなければならない
底本:「日本の名随筆 別巻14 園芸」作品社
1992(平成4)年4月25日第1刷発行
1996(平成8)年10月30日第4刷発行
底本の親本:「牧野植物随筆」鎌倉書房
1947(昭和22)年6月発行
入力:門田裕志
校正:川山隆、小林繁雄、Juki
2008年1月4日作成
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