ナあろうと思う。とにかく小蒜は中国で栽培せられている一種のニンニク式の品で葉を連ねてその根を煮て食うものである。李時珍がその著『本草綱目』の蒜の条下でいうには「家蒜ニ二種アリ、根茎倶ニ小ニシテ弁少ナク辣甚ダシキ者ハ蒜ナリ小蒜ナリ、根茎倶ニ大ニシテ辣多ク辛シテ甘ヲ帯ブル者ハ葫ナリ大蒜ナリ」(漢文)と述べている。また宋の宗※[#「夾」の二つの「人」に変えて「百」、第3水準1−15−74]《そうせき》がその小蒜の形状をいって「小蒜ハ即チ※[#「くさかんむり/鬲」、74−8]《ユウ》ナリ、苗ハ葱針ノ如ク、根白ク、大ナル者ハ烏芋[牧野いう、オオクログワイである、我国の学者がこの烏芋をクログワイといっているのは誤りである]ノ如ク子根[牧野いう、子は苗か]ヲ兼テ煮食フ、之レヲ宅蒜(宅は沢の誤りだといわれる)ト謂フ」(漢文)としてある。
 中国では蒜すなわち小蒜は土産品として従来からあったもの、すなわち中国産品であるが、大蒜は漢の時代に西域の胡国から来たもので葫ともまた胡蒜ともいわれている。かく大蒜が外から中国にはいってきたので、そこで中国で従来からの蒜を小蒜と呼ぶようになった訳だ。愚考するにこの小蒜
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