た田に往々低い茎のあるいは立ちあるいは横斜したヤナギタデが越冬して残り、田面をわたる東風に揺れつつ早くも開花結実しているのを見かけるが、これはなんら他の種ではなく、別になんらの名を設ける必要もなく、やはりそれは Polygonum Hydropiper L[#「L」は斜体]. にほかならない。私は前々から時々これに出会っているからよくその委細を呑みこんでいる。軽率な人はこれを別種のものとしているが、それはけっして穏健な意見ではない。
[#「カワタデ一名ミゾタデ(飯沼慾斎著『草木図説』)」のキャプション付きの図(fig46820_12.png)入る]
ボントクタデ
ボントクタデ、ちょっと意味の分りかねるおかしな名前の蓼なので、私は久しい間なんとかその訳が知れんもんかと思っていた。
以前備中で植物採集会があって、私は集まった会員を指導しつつ野外の地を歩いた。その時はちょうど秋であって、折りから路傍にあったこの蓼をボントクタデといって会員に教えた。ところが会員がしきりにクスクス笑うので不審に思い、その訳を聴きただしてみたところ、会員の一人が言うには、この辺ではポンツクのことをボ
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