の長梗で蔓から葉間に垂れ下がっている風情、なかなかもって趣きのある姿である。これが時に岡の小藪で落葉した雑樹に懸って見られるが、また往々その常緑葉を着けた蔓をまといつかせて里の人家の生籬につくられ、そこを覗いてみるとよくその赤い実が緑葉の間に隠見している。
この実は雌花中の雌蕊の花托軸が膨らんで球形となり、その球面に多数の子房の成熟して赤色をなせる球形多汁の漿果が付着しているのである。そしてこの蔓の枝に雄花と雌花とが出てその花は黄色を呈している。蔓は右巻きの褐色藤本で、そのよく成長したものは根元の太さ周囲九寸、根元から一尺五寸許り上の所で周囲五寸六分のものがあった。その外皮は軟質のコルク層がよく発達し手障りが柔らかく、かつ蔓面は縦に溝が出来て溝と溝との間が畦となっている。
このサネカズラは昔それをサナカズラといったとある。そしてその語原は滑《ナメ》りカズラの意で、サは発語、ナは滑りであるといわれ、このサナカズラが音転してサネカズラとなったとのことであるが、私はその解釈がはなはだややこしく、かつむつかしく、そしてシックリ頭に来なく感ずる。しかしそうするとサネカズラの語原が二つになって
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