anpi の種名がコガンピのもとへ移って、その実際とは合わないことを馴致した結果となっている。
また同科の Daphne 属[#「属」に「ママ」の注記]のオニシバリ一名ナツボウズ一名サクラコウゾもまた無論製紙用に利用することが出来んでもないが、ただその産額がすくないうえに樹が矮小だから問題にはならない。この植物はその皮の繊維が強靱だから鬼縛りの名があり、夏に実の赤熟したときには既に葉が落ち去って木が裸だから夏坊主ともいわれる。そしてこの実は味が辛くて毒がある。
伊豆の梅原寛重《うめばらかんじゅう》という人の『雁皮栽培録《がんぴさいばいろく》』(明治十五年出版)に三つの図があるが、その黄雁皮とあるものはサクラガンピ、犬雁皮とあるものはコガンピ、そして鬼ガンピすなわち方言ヤブガンピとあるものはオニシバリである。
因みに記してみるが有名な南米ジャマイカの土言 Lagetto の植物レース樹、すなわち Lagetta lintearia Lam[#「Lam」は斜体].(この種名 lintearia はリンネルのようなとの意)は同じくジンチョウゲ科の樹木であるが、その厚さは六センチメートル
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