吸物]まききすご、みる、[七月吸物]花ゑび、みる、わりさんせう、[九月吸味]御所がき、岩たけ、くるみ、きくな、みる、わさびすみそ、[十月|清汁《すまし》]実くるみ、みる、[十一月吸物]ひらたけ、みる、と出ている。
 ミルクイという介《かい》があって、またミルガイともミロクガイとも称えられ、その学名は Tresus Nattalii Cornad[#「Cornad」は斜体]. である。この介の一端から突出した多肉な水管にミルが寄生し、その状あたかもこの介がミルを食いつつあるように見えるので、それでこの介はミルクイ(ミル喰イ)と呼ばれる。この介はただその水管の肉だけを食用とし、その味がすこぶるうまいところから、これを中国の書物の西施舌《セイシゼツ》(西施は中国古代の美人の名)にあてているが、それが果たしてあたっているのかどうかよく判らない。[補記]昭和二十二年七月二十三日に東京世田谷区、梅ヶ丘小学校の教員川村コウ女史が相州江ノ島の海浜で、漁夫の鰯網《いわしあみ》へ着いて揚って来たミルを採集してきて恵まれたので、早速これを清水で洗い、取りあえずその新鮮なのを先ず生食してみた。口ざわりは脆くて
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