フ解釈が、今や幻から現実に移されようとしている。しかも、スリッパの跡は、中央にあってひときわ巨大な、算哲の棺台を目がけて、一文字に続いているのだ。その蓋には、軽鉄で作られた守護神|聖《セント》ゲオルヒが横たわっていて、それは軽く擡《もた》げられた。恐らく、その時三人の心中には……算哲の棺台のみに脚がなくて、それが大理石の石積で作られていることから、たしか棺中にはファウスト博士の姿はなくて、そこからまた、地下に続く新しい坑道が設けられているように思われていた。
 ところが、蓋が擡《もた》げられて、円い光がサッと差し入れられた時――思わず三人は、慄然《りつぜん》としたものを感じて、跳び退《の》いた。見よその中には、異形《いぎょう》な骸骨が横たわっているではないか。静臥しているはずの膝が高く折り曲げられていて、両手は宙に浮き、指は何物かを掻《か》かんとするもののように、無残な曲げ方をしている。しかも、三人が跳び退いた機《はず》みに、それがカサコソと鳴って、おまけになお薄気味悪いことには、肋骨《ろっこつ》の端が一、二本ポロリと欠け落ちて、それも灰のようにひしゃ潰《つぶ》れてしまうのだった。しか
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