、145−7]の鍵《キイ》を押さえた指を離すと、それからは妙に声音的な音色で、※[#音名「一点ハ」の全音符を表わす楽譜(fig1317_09.png)、145−8]の音が明らかに発せられる。無論共鳴現象だ。つまり、※[#音名「い」の全音符を表わす楽譜(fig1317_10.png)、145−8]の音の中には、その倍音すなわち二倍の振動数を持つ※[#音名「一点ハ」の全音符を表わす楽譜(fig1317_09.png)、145−9]の音が含まれているからなんだが、しかしそういう共鳴現象を鐘に求めるということは、理論上全然不可能であるかもしれない。けれども、それからまた要素的な暗示が引き出せる。と云うのが、擬音なんだよ。熊城君、君は木琴《シロフォーン》を知っているだろう。つまり、乾燥した木片なり、ある種類の石を打つと、それが金属性の音響を発するということなんだ。古代支那には、編磬《ピエンチン》のような響石楽器や、方響《ファンシアン》のような扁板打楽器があり、古代インカの乾木鼓《テポナットリ》やアマゾン印度人《インディアン》の刃形響石も知られている。しかし、僕が目指しているのは、そういう単音的な
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