する物出でたる事有り。何れも頸の周圍抔に裝飾として着けし物ならん。右の上に畫きたるは女子が玉類を頸飾とせし体なり。[#地から7字上げ](續出)
[#改段]
○コロボツクル風俗考第二回(※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]畫參看)
[#地から1字上げ]理學士 坪井正五郎
●衣服
總説[#「總説」に白丸傍点] コロボツクルの衣服《いふく》に付きては口碑甚不完全なり。或地のアイヌはコロボツクルの男子《だんし》は裸体《らたい》なりし由《よし》云へど、そは屋内の事《こと》か屋外の事か詳ならず、且《か》つ女子は如何なりしか傳へず。又《また》或地《あるち》のアイヌはコロボツクルの女子《じよし》がアイヌに近寄る時には片袖《かたそで》にて口を覆《お》ひたりと云ひ傳ふ。女子が或種類の衣服を着せしとの事《こと》は深く考ふる要無し。男子の裸体《らたい》なりしとの事は輕々しく看過《くわんくわ》すべからず。アイヌは膚《はだ》を露す事を耻づる人民なり。住居の内《うち》たると外たるとを問はず裸体《らたい》にて人の前に出づる事無し。コロボツクルの男子中|果《
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