った時、天人達はあれを月の都に呼び戻すのじゃ。……それは、もち月のかがやく美しい夜じゃ。天人達は、空を飛ぶ月の車に乗ってこの現し世に舞い下りて来るのじゃ。天の羽衣《はごろも》を持ってこの現し世に舞い下りて来るのじゃ。
文麻呂 お爺さん!

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 合唱

げにうつし世は 夢ならむ
げにうつし世は 夢ならむ
何事もみな 思い出の
伝えは遠き 竹の里の
いつの名残りをとどめてや
いつの名残りをとどめてや
これやこの 遥けくも古りにし伝え
跡や残るらむ 跡や残るらむ
聞えは朽ちぬ世語りの
なよ竹山に翁《おきな》ありけり
なよ竹取の翁ありけり
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竹取翁 (合唱にかぶせて)おう、今日もまた夕日が西の方《かた》に沈んで行く。……(静かに西の方を仰ぎ)御覧《ごらん》なされ。今日もまた夕日が西の方に沈んで行くのじゃ。……いつものように暗い夜がやって来る。……儂はいつかしらず深い眠りの中にいる。……そして、いつかしらず儂はまたさやかな陽の光のもとに目覚めているのじゃ。……この夢とも現《おつつ》とも知れぬ限りない時の
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