いかがです 月|野《の》さん おにぎりを半分《はんぶん》さしあげませう
これはどうも
おや また仲直《なかなほ》りだ
仲が良《よ》いんだか悪《わる》いんだか わからないなあ
○
ぼく達《たち》も おにぎりをたべたいなあ
さうだつたね これは気がつかなかつた さあ君たちもおあがり
火星《くわせい》の話も面《おも》白いけれど
おにぎりもうまいわね
その通りぢやアハハ
[#改ページ]
火星《くわせい》への通信《つうしん》
○
坊《ぼつ》ちやん、わしが研究室《けんきうしつ》を案内《あんない》してあげやう
やあ、うれしいなあ
みせて もらはう
○
わたし 火星へ行つてみたくなつたわ
○
これは、わしが研究《けんきう》をうけもつてゐる機械《きかい》ですよ
大きなものだなあ
何んだらう
何んの機械だらう
○
いま機械の覆《をほ》ひをとりますから 離《はな》れて見てゐてごらん
アッ わかつた いつかお父《とう》さんが話してくれた 火星信号器《くわせいしんがうき》だ
○
さうです、この機械は 地球《ちきう》から火星へ信号するのです
すごいなあ
ずゐぶん光るわね
まるで鏡《かがみ》のやうだ
前へ
次へ
全64ページ中7ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
小熊 秀雄 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング