つ》は繼合物《つぎあはせもの》ではなくて立派《りつぱ》に纏《まと》まつた創作《さうさく》になつて居《ゐ》る。ルネツサンス以後《いご》は論《ろん》ずるに足《た》らない。然《しか》るに東洋方面《とうやうはうめん》、特《とく》に印度《いんど》などは凡《すべ》てが渾然《こんぜん》たる立派《りつぱ》な創作《さうさく》である。日本《にほん》では餘《あま》り發達《はつたつ》して居《ゐ》なかつたが、今後《こんご》發達《はつたつ》させようと思《おも》へば餘地《よち》は充分《じうぶん》ある。日本《にほん》は今《いま》藝術上《げいじゆつじやう》の革命期《かくめいき》に際《さい》して、思想界《しさうかい》が非常《ひぜう》に興奮《こうふん》して居《ゐ》る。古今東西《ここんとうざい》の思想《しさう》を綜合《そうがふ》して何物《なにもの》か新《あたら》しい物《もの》を作《つく》らうとして居《ゐ》る。此《この》機會《きくわい》に際《さい》して化物《ばけもの》の研究《けんきう》を起《おこ》し、化物學《ばけものがく》といふ一|科《くわ》の學問《がくもん》を作《つく》り出《だ》したならば、定《さだ》めし面白《おもしろ》から
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