平賀源内捕物帳
山王祭の大象
久生十蘭
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)普賢菩薩《ふげんぼさつ》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)馬鹿|囃《ばや》し
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#歌記号、1−3−28]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)ヒラリヤドンチャン/\
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普賢菩薩《ふげんぼさつ》のお白象《はくぞう》
チャッチャッチキチ、チャッチキチ、
ヒイヤラヒイヤラ、テテドンドン……
「夏祭だ」
「夏祭だ」
「天下祭でい」
「御用祭だ」
「練って来た、練って来た。あれが名代の諫鼓鶏《かんこどり》……」
「お次は南伝馬町《みなみでんまちょう》の猿の山車《だし》」
「日吉鷲平《ひよしわしへい》の猿の面。あの山鉾《やまぼこ》ひとつで四千五百両とは豪勢なものでござります」
……三番は、平河町《ひらかわちょう》の騎射《きしゃ》人形、……四番は、山王町の剣に水車《み
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