黒い手帳
久生十蘭
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)薄命《ファタール》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)千回|骸子《さいころ》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]
〔〕:アクセント分解された欧文をかこむ
(例)〔Bleu de Me'thyle`ne〕
アクセント分解についての詳細は下記URLを参照してください
http://www.aozora.gr.jp/accent_separation.html
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黒いモロッコ皮の表紙をつけた一冊の手帳が薄命《ファタール》なようすで机の上に載っている。一輪※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]しの水仙がその上に影を落している。一見、変哲《へんてつ》もないこの古手帳の中には、ある男の不敵な研究の全過程が書きつけられてある。それはほとんど象徴的ともいえるほどの富を彼にもたらすはず
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