あった。この時代に鑑真和尚の医力が行われた、その薬に阿伽陀薬というのがある、アカダは毒消しの薬である。これも梵語である。万葉集にもある綿の名もインド直接ではないが中亜からきた語である。近時発掘したコータンという地がある。昔の名は豁旦《かったん》で、後には于※[#「門<眞」、第3水準1−93−54]といった、この国が絹の本場である、この国名が綿の名に顕われてカッタン又はコットンとなった。始めは絹綿であったが後には木綿となった、連音となったのでハタが木綿となってキハタ、キワタルと転じた、ワタとハタは同名である。織る材料もハタ(ワタ)といい、織った帛もハタといった、織る機械もハタといい、織る人をも秦(ハタ)と称した。これは皆コータンの地名からきたものと思う。
 こういうふうに探していったらまだたくさんありましょう。そしてこれはちょっと要らぬことのようでありますが、これが日本の国語または文化によほど関係があるということをお話しようと思って申上げたのであります。
 先にお話しましたように舞楽が今に残っており、その中にインドの舞楽があるのでありますが、それが臨邑からきた臨邑八楽が主であった。奈良朝
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