し人壽百歳なるも懈怠怯弱なれば、一日生きて勇猛努力堅固なるに若かず。
一一三 若し人壽百歳なるも生と滅とを見ざれば、一日生きて生滅を見るに若かず。
一一四 若し人壽百歳なるも甘露處を見ずんば、一日生きて甘露處を見るに如かず。
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甘露處―不死處とも言ひて涅槃を指す。
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一一五 若し人壽百歳なるも最上法を見ずんば、一日生きて最上法を見るに若かず。
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第九 惡行の部
一一六 善に急げ、惡に對して心を護れ、福を造りて怠り鈍れば、意は惡行を欣こぶ。
一一七 人若し惡を作すも此を再三する勿れ、惡を樂ふ勿れ、惡の積集は苦なり。
一一八 人若し福を作せば此を再三すべし、福を樂へ、福の積集は樂なり。
一一九 惡果未だ熟せざる間は惡人も尚ほ幸に遭ふ、惡果の熟する時に至れば(惡人は)惡に遭ふ。
一二〇 善果未だ熟せざる間は善人も尚ほ惡に遭ふ、善果の熟する時に至れば(善人は)善に遭ふ。
一二一 彼れ我に報い來らざるべしと想ひて惡を輕んずる勿れ、水の點滴能く水瓶を盈たす、(惡は)少しづつ積むと雖も愚者は惡にて盈つ。
一二二 彼れ我に報い
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