まほう》を教えました。けれど、その魔法《まほう》は、みな、人間を種々の鳥獣《ちょうじゅう》にかえるものでした。
そのうちに、魔女《まじょ》はますます弱って、もう死にそうになりました。このときに、魔法《まほう》をとく法《ほう》を聞いておかねば、あの白鳥は、いつまでたっても、お姫様《ひめさま》にかえれないと思ったものですから、巨男《おおおとこ》は、魔女の枕《まくら》もとによって、
「いままで、お母さんは人間を種々の鳥獣《ちょうじゅう》にかえる法を教えてくださいましたが、まだ、魔法《まほう》をとくことを教えてくれません。どうか教えてください。」とたのみました。
「では、教えましょう。」と、魔女《まじょ》はいいましたが、もう息もきれぎれで、声は蚊《か》のようです。
「お母さん、はっきりいってください!」
巨男《おおおとこ》は、魔女《まじょ》の口もとへ耳をもっていきました。
「その鳥獣《ちょうじゅう》が、涙《なみだ》を流せば、もとの姿《すがた》にかえるよ……」これだけいうと、魔女《まじょ》は、頭をたれて死んでしまいましたよ。
巨男《おおおとこ》は、死んだ魔女《まじょ》を白い棺《かん》におさ
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