がちょうの たんじょうび
新美南吉
ある おひゃくしょうやの うらにわに あひるや、がちょうや、もるもっとや、うさぎや、いたちなどが すんで おりました。
さて、ある ひの こと がちょうの たんじょうびと いうので、みんなは がちょうの ところへ ごちそうに まねかれて いきました。
これで、いたちさえ よんで くれば、みんな おきゃくが そろう わけですが、さて、いたちは どう しましょう。
みんなは いたちは けっして わるものでは ない ことを しって おりました。けれど、いたちには たった ひとつ、よく ない くせが ありました。それは おおぜいの まえでは、いう ことが できないような くせで ありました。なにかと もうしますと、ほかでも ありません、おおきな はげしい おならを する ことで あります。
しかし、いたちだけを よばないと いたちは きっと おこるに ちがい ありません。
そこで、うさぎが いたちの ところへ つかいに やって いきました。
「きょうは がちょうさんの たんじょうびですから おでかけ ください」
「あ、そうですか」
「ところで
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