おじいさんのランプ
新美南吉

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)倉の隅《すみ》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)八十|糎《センチ》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)ひき出しのかん[#「かん」に傍点]を
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 かくれんぼで、倉の隅《すみ》にもぐりこんだ東一《とういち》君がランプを持って出て来た。
 それは珍らしい形のランプであった。八十|糎《センチ》ぐらいの太い竹の筒《つつ》が台になっていて、その上にちょっぴり火のともる部分がくっついている、そしてほやは、細いガラスの筒であった。はじめて見るものにはランプとは思えないほどだった。
 そこでみんなは、昔の鉄砲とまちがえてしまった。
「何だア、鉄砲かア」と鬼の宗八《そうはち》君はいった。
 東一君のおじいさんも、しばらくそれが何だかわからなかった。眼鏡《めがね》越《ご》しにじっと見ていてから、はじめてわかったのである。
 ランプであることがわかると、東一君のおじいさんはこういって子供たちを叱《しか》りはじめた。
「こらこら、お前たちは何を持出すか。まことに子供
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