》ぬるも到底《とうてい》弁護《べんご》の効《こう》はなかるべし。返《かえ》す返《がえ》すも勝氏のために惜《お》しまざるを得ざるなり。
蓋《けだ》し論者のごとき当時の事情《じじょう》を詳《つまびら》かにせず、軽々《けいけい》他人の言に依《よっ》て事を論断《ろんだん》したるが故《ゆえ》にその論の全く事実に反《はん》するも無理《むり》ならず。あえて咎《とが》むるに足《た》らずといえども、これを文字に記《しる》して新聞紙上に公《おおやけ》にするに至りては、伝《つた》えまた伝えて或は世人を誤《あやま》るの掛念《けねん》なきにあらず。いささか筆を労《ろう》して当時の事実を明《あきらか》にするの止《や》むべからざる所以《ゆえん》なり。
底本:「明治十年丁丑公論・瘠我慢の説」講談社学術文庫、講談社
1985(昭和60)年3月10日第1刷発行
1998(平成10)年2月20日第10刷発行
底本の親本:「明治十年丁丑公論・瘠我慢の説」時事新報社
1901(明治34)年5月2日発行
初出:「明治十年丁丑公論・瘠我慢の説」時事新報社
1901(明治34)年5月2日発行
※誤り箇所は底本の親本にて確認しました。
※旧字の「竊」は、底本のママとしました。
入力:kazuishi
校正:田中哲郎
2006年11月7日作成
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