送人の歸りゆく樣、また始められる其日の仕事などが遠くに見える。何《なん》か人生といふものの機關《からくり》、その歸趨、その因果が明かに久遠の相下に見えるやうな氣がして妙な心地になつた。
 その内に鐘がなつて、Go《ゴオ》 off《オフ》 !  が人から人に傳へられた。



底本:「現代日本紀行文学全集 東日本編」ほるぷ出版
   1976(昭和51)年8月1日初版発行
初出:「三田文学」
   1911(明治44)年6〜7月号
入力:林 幸雄
校正:松永正敏
2004年5月1日作成
青空文庫作成ファイル:
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