−4、261下−26]の圖書を蒐《あつ》める便宜もなくなり、專ら親試《しんし》に頼るのみである。そして既に五十幾種かの自然生の葉莖を食べ試みた。少し煩瑣《はんさ》に亙《わた》るが、その名を、思ひついた順序に書き附けて見よう。
 ハコベ。ウシハコベ。タンポポ(葉と根と)。オニタビラコ(葉)。春如※[#「※」は「くさかんむり+宛」、第3水準1−90−92、262上−3]。タチツボスミレ。枸杞《くこ》(葉)。イロハカヘデ(葉)。山吹の新芽。藤の芽と蕾。榎《えのき》の新芽。ギバウシユ。ナヅナ。ヤブカンザウ(新芽)。ツハブキ(莖)。雪の下の嫩葉。ミミナグサ。スズメノヱンドウ。ヒルガホの嫩葉。ツクシ。アカザ(嫩葉及び果實)。カタバミ。ネズミモチの實(炒《い》り粉にしてコオヒイの代用)。ヨメナの新芽。椋《むく》の新芽。桑の新芽。柿の新芽。オホバコ。イヌガラシ。オホバタネツケバナ(水上の葉)。ヰノコヅチの新芽。トトキ(ツリガネニンジン)。スズメノヤリ。イヌビエ。ユヅリハの新芽。ジヤガタラ薯の新芽。ハマビシヤ(ツルナ)。ツユクサの嫩葉。スベリヒユ。クサギの嫩葉。スミレ。ツボスミレ。カラスノヱンドウの莢《
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