わがひとに与ふる哀歌
伊東静雄

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)とき偶《たま》に晴れ渡つた日に

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一|米《メートル》の雪が

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#改丁]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)だん/\愉快になつてゆくのを見た
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 目次


晴れた日に
曠野の歌
私は強ひられる――
氷れる谷間
新世界のキィノー
田舎道にて
真昼の休息
帰郷者
同反歌
冷めたい場所で
海水浴
わがひとに与ふる哀歌
静かなクセニエ
咏唱
四月の風
即興
秧鶏は飛ばずに全路を歩いて来る
咏唱
有明海の思ひ出
(読人不知)
かの微笑のひとを呼ばむ
病院の患者の歌
行つて お前のその憂愁の深さのほどに
河辺の歌
漂泊
寧ろ彼らが私のけふの日を歌ふ

(読人不知)
[#改丁]

古き師と少なき友に献ず
[#改ページ]

 晴れた日に


とき偶《たま》に晴れ渡つた日に
老いた私の母が
強ひられて故郷に帰つて行つたと
私の放浪する半身 愛される人

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