ての社会的富に存在すると認めておくに止める。
二四 (2)利用があって量において限られた物は、先に一言触れたように、価値がありかつ交換せられ得る。稀少な物が一度専有せられると(そして稀少なもののみが専有せられ、また専有せられる物はすべて稀少である)これらすべての物の間に一つの関係が成立する。この関係とは、これら稀少な物の各々は、それに固有な直接的利用とは独立に、特別な性質として、一定の比例で他の各々と交換せられる能力をもっているということである。もし人がこれら稀少な物の一つしかもっていないとすると、これを譲渡してこれと交換に、自らもっていない他の稀少な物を得ることが出来る。そして人がこの稀少な物をもっていないとすれば、自ら所有している稀少な他の物を与えることを条件としてしか、これと交換にこの稀少な物を得ることが出来ない。もしこの物をも所有せず、またこれと交換に与えるべき何ものも有《も》たないとすれば、このままで済ますほかはない。交換価値の事実とはこのようなものであり、所有権の事実と同じく、社会的富にしか存在せず、またすべての社会的富の上に存在する。
二五 (3)利用があって量におい
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