に稀少であり、それぞれ一定の稀少性をもつのである。
 私はここに所有者である人々の各々においてといった。まことに、(A)商品または(B)商品の稀少性というような一般的なものはあり得ない。従って(A)の稀少性の(B)の稀少性に対する一般的比、または(B)の稀少性の(A)の稀少性に対する一般的比なるものも、もちろんあり得ない。(A)または(B)の所有者(1)、(2)、(3)……に対するこれら商品の多数の稀少性があり、これら所有者に対する(A)の稀少性の(B)の稀少性に対する多数の比があるのみである。稀少性[#「稀少性」に傍点]は個人的であり、主観的[#「主観的」に傍点]である。交換価値は現実的[#「現実的」に傍点]であり、客観的[#「客観的」に傍点]である。だから、稀少性、有効需要、所有量を速力、通過した空間、通過に要した時間に対比し、また速力をある空間を通過するに用いられた時間に対する通過距離の導函数と定義するように、稀少性をも、所有量に対する有効利用の導函数と定義し得るのは、それぞれの個々の人についてである。
 もし(A)商品の稀少性一般または(B)商品の稀少性一般のようなものを考えよ
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