スは有効需要と」に傍点]、この一商品で表わされたこのある商品の価格との積に等しい[#「この一商品で表わされたこのある商品の価格との積に等しい」に傍点]。
ここで、これら四つの量 Da[#「a」は下付き小文字], Oa[#「a」は下付き小文字], Db[#「b」は下付き小文字], Ob[#「b」は下付き小文字] のうち、二つは他の二つから決定せられることを、知ることが出来る。私共は、後に新しい説明を加えるまで、供給量 Ob[#「b」は下付き小文字] 及び Oa[#「a」は下付き小文字] は、需要量 Da[#「a」は下付き小文字] 及び Db[#「b」は下付き小文字] から生ずるものであると考え、需要量が供給量から生ずるものとは考えないでおく。実際二つの商品の相互の物々交換の現象においては、需要は根本的な事実であると考えられねばならぬし、供給は附随的な事実であると考えられねばならぬ。人は供給のために、供給するのではない。供給をすることなくしては、需要をすることが出来ない故に、供給をするのである。供給は需要の結果に過ぎない。故にまず我々は、供給と価格との間に間接的関係を認めるだけで満足し、需要と価格との間にのみ直接の関係を求めようと思う。これ故、pa[#「a」は下付き小文字], pb[#「b」は下付き小文字] の価格において、Da[#「a」は下付き小文字], Db[#「b」は下付き小文字] の需要があるとすれば、供給は
[#ここから4字下げ]
Oa[#「a」は下付き小文字]=Db[#「b」は下付き小文字]pb[#「b」は下付き小文字], Ob[#「b」は下付き小文字]=Da[#「a」は下付き小文字]pa[#「a」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
となる。
四六 ところで、
[#ここから4字下げ]
Da[#「a」は下付き小文字]=αOa[#「a」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
であるとすれば、α=1 であるか、α>1 であるか、α<1 であるかの三つの仮定を設けることが出来る。だがまず最後の定理を述べておく。
上記の方程式に、
[#ここから4字下げ]
Da[#「a」は下付き小文字]=Ob[#「b」は下付き小文字]pb[#「b」は下付き小文字]
Oa[#「a」は下付き小文字]=Db[#「b」は下付き小文字]pb[#「b」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
によって与えられた Da[#「a」は下付き小文字], Oa[#「a」は下付き小文字] の値を代入すれば、
[#ここから4字下げ]
Ob[#「b」は下付き小文字]=αDb[#「b」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
となる。
よって、二つの商品を与えられたとすれば[#「二つの商品を与えられたとすれば」に傍点]、一つの商品の有効需要のその有効供給に対する比は[#「一つの商品の有効需要のその有効供給に対する比は」に傍点]、他方の商品の有効供給の有効需要に対する比に等しい[#「他方の商品の有効供給の有効需要に対する比に等しい」に傍点]。
この定理は次のように証明せられることも出来る。
[#ここから4字下げ]
Da[#「a」は下付き小文字]=Ob[#「b」は下付き小文字]pb[#「b」は下付き小文字]
Db[#「b」は下付き小文字]=Oa[#「a」は下付き小文字]pa[#「a」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
[#ここから3字下げ]
Da[#「a」は下付き小文字]Db[#「b」は下付き小文字]=Oa[#「a」は下付き小文字]Ob[#「b」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
または、
[#ここから4字下げ]
Oa[#「a」は下付き小文字]=Db[#「b」は下付き小文字]pb[#「b」は下付き小文字]
Ob[#「b」は下付き小文字]=Da[#「a」は下付き小文字]pa[#「a」は下付き小文字]
Oa[#「a」は下付き小文字]Ob[#「b」は下付き小文字]=Da[#「a」は下付き小文字]Db[#「b」は下付き小文字]
[#ここで字下げ終わり]
結局、いずれの考え方によるも
[#ここから4字下げ]
[#式(fig45210_012.png)入る]
[#ここで字下げ終わり]
となる。
故に(A)の有効需要と供給とが等しければ、(B)の有効供給と需要ともまた等しいことが解る。もし(A)の有効需要がその有効供給より大であれば、(B)の有効供給は同じ比例で有効需要より大であることが解る。最後にもし(A)の有効供給が有効需要より大であれば、(B)の有効需要は同じ比例でその有効供給より大であることが解る。これが右の定理の意味である。
四七 さて α=1, Da[#「a」は下付き小文字]=Oa[#「a」は下付き小文字], Ob[#「b」は下付き
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